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どうしてアオウミガメって呼ばれているの?
和名:アオウミガメ  英名:Green turtle  学名:Chelonia mydas
小笠原では、昔からアオウミガメの郷土料理があり、お刺身や煮物として親しまれています。アオウミガメの体内の「脂肪分」が「青い(緑色)」ことからこの名前で呼ばれています。アオウミガメは海草・海藻食であるため、その色素が脂肪に反映されているようです。ちなみにアカウミガメの名前は外見が赤っぽいところからきています。

アオウミガメ

アオウミガメ

アカウミガメ

アカウミガメ

 

 

 

 

 

 

 

どこに生息しているの?
アオウミガメの生息海域は採食時期と繁殖時期で異なります。採食海域は広く、その中でも紀伊半島南部~九州南部の海域で多く目撃されています。繁殖海域は南西諸島とここ小笠原諸島に分かれています。小笠原海洋センターでも一年を通じてアオウミガメを見ることができます。海洋センターでは主にヘッドスターティング(短期育成放流プログラム)のため、年間200頭ほどの子ガメを飼育しています。

どうして小笠原に来るの?
アオウミガメの成体は、交尾・産卵のために小笠原諸島へやって来ます。小笠原諸島は日本で最大のアオウミガメの繁殖場なので、産卵期にはあらゆる砂浜でウミガメの産卵を見ることができます。

交尾期】(2~5月)
オスがメスの背中に乗り、オスの前肢にある爪をメスの甲羅に引っ掛けて交尾します。交尾時期には、水面で2頭が重なりあってプカプカと浮いている様子をうかがえることもあります。オスの特徴は、メスよりも大きく発達した大きな爪と長い尾です。尾の中には生殖器(ペニス)が収納されています。

上がオスで下がメス

オスの爪

メスの爪

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オスの尾

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メスの尾

【産卵期】(5~8月)
静まり返った夜の砂浜に、アオウミガメは産卵のために上陸してきます。上陸した母ガメは、まず自分がすっぽり入るくらいの大きな穴(大穴)を前肢で掘り、次に卵を産み付けるための小さな穴(小穴)を後肢で掘ります。穴の深さは合計すると60センチほどになり、産卵が終わると、母ガメはどこに卵が埋まっているか分からないようにするため、前肢で丁寧に砂を掛けてから海へと帰ります。産卵は1度きりではなく、シーズン中2週間おきに4~5回ほど産卵し、1回の産卵で100個前後の卵を産み落とします。また、小笠原のアオウミガメの産卵シーズンは、2~4年ほどの間隔で繰り返されます。

産卵中のアオウミガメ

産卵中のアオウミガメ

生み落とされる卵

産卵おつかれさまです。

帰海するアオウミガメ

 

 

 

 

 


ふ化・脱出期】(7~10月)
産卵後45~70日すると、子ガメは鼻先にある卵角(らんかく)を使い、殻を破って卵から出てきます。これを「ふ化」と言います。兄弟達がみんな卵を割って出揃った頃、子ガメたちは全員でモゾモゾと動いて上部の砂を下に落とし、少しずつ地表に向かって上っていきます。そしてふ化から約4~7日後に、いっせいに砂の中から這い出してきます。これを「脱出」と言い、砂の温度が低くなる日没後に多く見られます。

ふ化シーン

鼻先の尖った部分が卵角

脱出

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脱出すると海へと向かいます

 

 

 

 

 


何を食べているの?
ウミガメは子ガメと成体とでは食性が異なります。アオウミガメの場合、成体は草食性で海草(アマモ)や海藻(ホンダワラ)を、ギザギザのくちばしでちぎるように食べます。子ガメの時は雑食性で、潮目に集まるエビ、カニなどの甲殻類、海藻、貝、魚の卵、クラゲなどを食しているようです。小笠原海洋センターで飼育しているカメたちには、魚の養殖用飼料(ペレット)や、野菜などを与えています。

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ペレット

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エボシガイ

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藻(写真は乾燥したもの)