生き物は「生きる」という活動を通して様々なモノやコトに影響を与えます。
そのため、ウミガメを保全することは彼らが生息する環境を保全することにつながり、
ひいては生物多様性を守っていくことにつながっていくのです。
陸から海へ栄養が運ばれることによって豊かな海が育つ一方で、
海の栄養を陸へ戻すという循環が生態系を健全に保っています。
ウミガメも産卵を砂浜でおこなうため、海から陸へ栄養を運ぶ役割を担っています。
人が魚を採りすぎたせいか、海では競争相手のいなくなったクラゲが増えています。
ウミガメはクラゲを食べることで、結果としてクラゲが食べてしまう魚の卵や幼生を守っています。
毒を持つカイメンは、サンゴ礁生態系の生存競争で勝ち残り繁茂しやすい種類です。
ウミガメの1種であるタイマイがカイメンを食べて取り除くことで、
サンゴなど他の生物がサンゴ礁生態系の中で繁殖できるようになります。
海草・海藻が茂っている藻場は水質浄化や稚魚を育む重要な役割があります。
藻場はカイソウが茂ると動きがなくなり不健康な状態になりますが、
それをアオウミガメが食べて間引くことによって動きが生まれ、健全な状態が保たれます。
ウミガメは絶滅が危惧されている生き物です。
ウミガメが減ることは人間社会だけでなく、地球の広範囲の生態系に影響がでてきます。
これを機会に、ウミガメ保全の大切さを見直して頂き、あなたにできることを是非探してみてください。
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