みなさんこんにちは!
小笠原海洋センタースタッフの清水です。

先日のブログから1か月、小笠原はすっかり寒くなりました。
寒いとはいえ、20度を下回ったところくらいですが…
北海道在住の友人に「まだ夏の気温じゃん!」と揶揄われつつ、すっかり暖かさに慣れた体には寒くてたまりません。

前回のブログで「とびうお桟橋のシロワニ」には出会えず…と書いた数日後、めでたく出会うことができました!

   
しかも2匹も!!そしてシロワニだけでなく、とびうお桟橋では常連のネムリブカ、マダラエイとの競演も見ることができました。手が届きそうな場所で繰り広げられる水族館のような光景に大興奮!!
ちなみに、とびうお桟橋に行くと90パーセントくらいの確率で出会えるのがこちらの「ネズミフグ」。

ちょっとおとぼけな顔がキュート♡人懐っこく寄ってくる人気者です。
その他にも「ロクセンスズメダイ」や「ボラ」、「イスズミ」などたくさんの魚に出会えるとびうお桟橋。時間があるとつい覗きに行ってしまう、お気に入りの場所です。

最近の海洋センターはと言いますと、長く活躍してくれていたボランティアメンバーたちが離島してしまい、すっかり寂しくなりました。ですが、村民ボランティアに1名新しいメンバーが増え、まさに「出会いと別れの島」を体感しています。年末年始はスタッフのみという少ないメンバーですが、寒さに負けず頑張ります!!

 

さて、海洋センターのヘッドスターティング事業で飼育している子ガメたちはふ化後5か月を迎え、どんどん成長中です。
この1か月で成長を最も感じた瞬間は、甲羅磨きという作業の最中です。
だいたい2週間に1度くらいのペースで、水槽の大掃除と合わせて子ガメの体に生えたコケや藻を綺麗にする甲羅磨きを行っています。甲羅磨きという名前ですが、背中もお腹も肢(あし)も全て掃除して綺麗にしています。
だいたいの場合は、左手で子ガメを持ちつつ右手にスポンジや歯ブラシを持って甲羅磨きをするのですが、2021年生まれの子ガメたちは体重1㎏を超える子も増えてきていて、片手で持つには重たくなってきました。さらに、甲羅磨きの時にぱたぱたと動かす前肢(まえあし)の力が強くなってきて、前肢にある爪も鋭くなってきていて、ちょっと痛い思いをすることもしばしば・・・笑
子ガメたちに「じっとしてて!お願い!」と頼み込みながら、毎回必死で掃除をしています。
それもこれも、子ガメたちが順調に大きくなっているという証拠!嬉しいことです♪

(片手で持ってみました、大きさが伝わるといいのですが・・・笑)

 

私の個人的な近況としては、お客様にウミガメのレクチャーを行う「ウミガメ教室」デビューをしました!反省点が多く落ち込みましたが・・・優しい先輩に「ぜんぜん大丈夫だよ!!」と励ましていただいたので、反省を生かして今後も頑張ります!!!

また、先日初めて「ウミガメの放流」を経験しました。
放流したのは小笠原水産センターで飼育されていた「かめだ ろく」。

放流地点までの移動中、車の中では元気いっぱい!砂浜に降ろしてからも、周りを気にしながらマイペースに進む「ろく」。海に入ってからは、息継ぎのたびにスタッフたちを確認しているかのように砂浜を気にしていましたが、いずれ見えなくなっていきました。
初めて自分の手からウミガメが離れていき、元気いっぱいに海の中を泳いでいく姿を見て、思わず涙しそうになりました。「ろく」がいつかまた小笠原の海に戻ってきて、繁殖に参加してくれるといいなと願っています。
「ろく」、元気でね!!

(写真左:水産センタースタッフ、写真中央・右:海洋センタースタッフ、撮影:村民ボランティア)

当ブログは今回が今年最後の更新となります。(今年は数えるほどしか更新していませんが・・・笑)
来年も皆さまに小笠原海洋センターを身近に感じていただけるような発信をしていきたいと考えておりますので、来年もよろしくお願いいたします!!
それでは皆さま、よいお年を!!!