『怒涛』

荒れ狂う大波。激しく打ち寄せる波。の意。
「逆巻く-を乗り切る」「 -のごとき進撃」 by コトバンク先生
(今更ですが、怒涛って波そのものだったんですね…)

それはまさに『怒涛のごときウミガメの進撃』でした。

まずは、本日の早朝に島民の方よりレスキュー依頼が入りました。

島民:奥村川の道路にカメがいます。
海セ:…奥村の川にいるんでしょうか?
島民:奥村川の「道路に」カメがいます。2頭。
海セ:…すぐ行きます。(5:30)

まずは1枚目の写真をご覧ください。

…よし。どうしてこうなった。もう1頭はどこだ?

…なんじゃこりゃ。

こんな混乱の中、寝起きのため「3」みたいな状態の目に飛び込んできた言葉が。
こっ…これは…!

…心をひとつにがんばろう。…ウミガメと。
まるで神からの啓示です。

まずは事故の危険がある、道路脇にいたカメ1を海へと誘導します。
もはや、ハリウッド映画か!ってくらいの壮大なスケール感を伝えるために、
帰海ルートを地図で解説しちゃいますと…

牛歩ならぬカメ歩で、200mないくらいの距離を伴走。
人なら3分も掛かりませんが、カメには相当な距離でしょう。

ただ早朝のため、こちらも途中でテンションがおかしくなります。

今は止まんなくていいよ!笑

2頭で2時間ほど掛ったので、次第に登校中のこども達も集まってきて、もはやカオスです。

最後は岸壁からの華麗なジャイアントエントリー。
2頭を海へ帰したら7:30過ぎ。出社前にはハードな朝活でした。

そもそも、何故このような場所にいたかというと、
実は前日を含め、計3頭(別個体)がウソでしょ?ってルートで上陸していたのです。

どのようなルートかというと…

いやいや。土管って、マ●オかル●ージしか使っちゃダメなやつでしょ。
もっと容易にエントリーできる浜はいくつもあるのに、何故このルート?

夜間の産卵上陸を観察していると、1頭が上陸すると他のカメたちも、
(あらっ。ここから上がればいいのね)とばかりに、似たような場所から上陸しているような気が…。

夜間は暗いし、川だと泥が舞って視界は悪いはずなんですが、
これだけ立て続けに、同じ土管を通るなんて…

まだまだ謎に包まれた生き物ですね。ウミガメは。

ちなみに昨日の土管ガメは、島のインフラを支える
「有限会社フローラ」のみなさんがレスキューしてくれました。

ありがとうございました。