皆さまこんにちは!
久しぶりの投稿となった今回は3月に着任したばかりの新マネージャー・橋本がお送り致します。
ちょっと自己紹介を・・・
私は東京生まれの33歳で、以前は商社マンとしてエネルギー業界に携わっておりました。グローバルな環境でのビジネスは非常に刺激的で私を大きく成長させてくれました。一方で自然が好きな私は、世界中で深刻化する環境・社会問題がいつしか気になる様になり、その解決に携わるためのキャリアチェンジを決心し会社を退職、環境保全・政策に関する修士課程を取得するためにイギリスへ留学しました。世界中で普及し始めている漁業認証プログラムがウミガメの混獲防止に如何に有効かを政策面から検証する論文を執筆し、昨年大学院を卒業、本年3月に海洋センターでの業務をスタートしました。
環境保全というと、シンプルに自然環境を守るもの、と思う方も多いかもしれません。もちろん、シンプルにそれが出来れば理想的ですが、現代の社会構造の中においては、様々な利害関係が存在しており、そうも簡単にはいきません。政治や経済、地域社会といった多角的な視点を加味しなくては、環境保全もうまくいきません。
小笠原海洋センターでも、行政や産業、地域の人々との繋がりを通じて、ウミガメやザトウクジラの調査・保全を有効に進めることが出来ています。そんなこれまで海洋センターが築き上げてきた地域の人々との繋がりを大切にしながら、地域のため、そして小笠原の生態系維持のためになる取り組みを進めていきたいと思っています。
ちょっと長くなりましたが、皆さま宜しくお願い致します!
そんな海洋センターにおいて、地域との繋がりを象徴する様な行事が、小笠原小学校の総合学習です。総合学習とは、毎年その年の小学5年生が産卵から放流まで子ガメの面倒をみながら、アオウミガメの生態や小笠原との関わり、そして調査や保全の手法について、1年間かけて学ぶプログラムです。
3月、海洋センターに着任したての私は、総合学習の最後に行うウミガメの放流に立ち会うことができました。その日、元気いっぱいの5年生とその先生が1年間成長を見守ってきたウミガメ34頭が海へ放たれました。大海原でたくさんの旅をして、大きくなって、また元気に小笠原に戻ってくることを願って・・・
ウミガメの放流が終わった後は全員でビーチクリーンをしました。父島北部の宮の浜でしたが、これだけのゴミがありました(驚愕)!どーん!!
父島の他のビーチでも、海から流れてきたゴミをよく見ます。今世界でも話題になっているプラスチックゴミが殆どです。次に多いのはロープや網、部品といった船舶関係のものでしょうか。中には貝が沢山付着した、外国語表記のペットボトルなんかもありますが、一体どこから、どれぐらいの時間をかけて小笠原まで辿り着いたのか。
プラスチックは分解されてもなおマイクロプラスチック(粒子状のプラスチック)として海を漂います。ビーチでも、砂の表面をよーく見ると色とりどりのマイクロプラスチックが波打ち際にあるのがわかります。大きなゴミを手で拾うのは簡単ですが、無数にあるプラスチックの粒を見ると、プラスチックゴミの問題の深刻さを痛感します。
ただし、皆様もおわかりと思いますが、今の世の中においてプラスチックを避けて生活することは簡単ではありません。1人当たりの容器包装等プラスチックの発生量が世界で2番目の市場がベースとなった日本においては特に・・・
このプラスチックの問題を知ってから、私はプラスチック消費を減らす努力をしています。ペットボトル消費を減らす簡単な方法を一つシェア致します。それは水筒やコーヒーカップ(タンブラー)を持ち歩くことです。これを始めてから1年半ほど経ちますが、どうしても買わなくてはならなかったもの5~6本を除いて、私はペットボトル飲料を買っていません。水筒に水や、好きなお茶を入れて持ち歩いています。どうしてもジュースが飲みたい時にはカン飲料を買ったり。大好きなコーヒーはお店で自分のカップを渡して入れてもらっています。保温もできるし、今は種類もデザインも豊富で、本当に便利です!ぜひやってみてください!