ルールやマナーの先にあるもの

みなさんは釣りをされますか?

筆者は数年に1回とか、ほぼ「釣りはやりません」と言った方が正解な頻度でやります。
楽しいですよね。釣れた方が間違いなく楽しいのですが、釣れなくても楽しいのは何故でしょう?

そんな素敵な釣りにも、もちろんルールやマナーがあります。
初歩的なものでは、ゴミは持ち帰る。もはや何をするにも当たり前ですね。
個人的に好きなのは、少し混んでる時に釣り人の間に入る際に、
一言「お邪魔します」的な声を掛けるやつですね。
言ってほっこり、言われてほっこり。なんか好きです。

あとは仕掛けをしっかり付けること。
外れてしまうと海洋ゴミになってしまいます。
ただ、これはなんとも難しいですよね。
ラインが切れてしまうこともあれば、地球を釣ってしまうこと(根掛かり)もあります。
そんな時には、自分が危険に陥らない範囲で回収しましょう。

ルールやマナーそのものは、現行のもので十分でしょう。
ただ、現実に起こっていることも知っておかなければいけないと思います。

昨日は湾内で、ストランディングがありました。

ストランディングとは、海洋生物(正確には海生哺乳類)が陸地に打ち揚げられるか、
もしくは浅瀬や湾に迷い込んで、身動きがとれない状態になること。
漂着の場合は、生死を問わずこれに含めます。

このウミガメは残念ながら、死んで数日経っていました。
鱗板がはがれ始めていますね。

小笠原海洋センターやELNAの横浜事業所では、
こうしたストランディング個体が、なぜ死んでしまったかも調査しています。
その場で解剖できる場合はその場で、現場で難しい場合は持ち帰って解剖します。
Tかさくんご連絡ありがとうございました。

解剖の結果、このウミガメの死因は『釣り針による食道及び気管穿孔』が有力でした。
釣り針を飲み込んでしまい、食道からさらに気管にまで刺さって炎症を起こしてしまったんですね。
2つの釣り針が食道から出てきました。

個人的に、この事実は大変残念に思いましたが、人間は釣りをやめた方がいいとまでは思いません。
ただ、自然相手の遊びやスポーツのルールやマナーは、人間のためにあるものでもありますが、
その先にある、自然環境への配慮でもあることを忘れないでいようと思いました。

「ゴミは持ち帰る」

このルールひとつにしろ、「釣り場所をきれいに保つため」という解釈だけでなく、
ゴミが海へ落ちてしまって、「ゴミを誤飲してしまう生き物の生死に関わるため」まで意識できると、
ルールやマナーも、より意義のあるものになるんだろうな~と思った次第です。

ウミガメの漂着個体を発見した際には、小笠原なら海洋センターまでご連絡ください。04998-2-2830
内地(関東周辺)の場合は、ELNA横浜事業所までご連絡ください。045-432-2358
調査などで不在の場合もあるので、その際には下記リンクより情報提供をいただければ幸いです。
ウミガメ漂着個体を発見した際の連絡先

よろしくお願い致します。